去年11月、映画『ボヘミアンラプソティー』を観てきました。
今更ながらその話しを・・・
この映画が封切りになる前は、なぜ今になってフレディマーキュリーの映画?
音楽オタクか一部のおじさんおばさんが、かつての音楽文化を懐かしむ映画だろうと思っていたので
早く見に行かないと、直ぐに終わってしまうのでは・・・と思っていました。
ところが、公開されてすぐに反響があるという報道を目にしてびっくり。
そして、普段音楽に興味のない友人が「よかったよ〜、とにかく観て!」と言うので、またびっくり。
私は・・・というと、たまたまオットと外食した帰りに、ちょうどタイミングよく始まる時間だったので「観たい」と言ったら
「う〜ん、じゃ、寝てればいいから付き合うよ。」と映画館に入ったオット・・・寝る間もなく見入ってしまったようで、
観終わった後は私よりもクィーンの音楽をYouTubeで聴き返していました。
映画館に行って驚いたのは、とにかく若い人が多かったこと。
それに対して、なぜ?という気持ちとまたも驚きの気持ちでいっぱいでした。
私と同世代でも、音楽に特に興味がなくても熱を帯びてこの映画に浸ってしまうのは・・・なぜだろう?
まずこの映画の感想として・・・「なぜ?」という思いが先行してしまいました。
それで、肝心の映画の感想は・・・同じく、すごくよかった(笑)
私にとっては、オープニングにいきなり大好きな曲『Somebady To Love』が流れて来た時に、すでに胸が熱くなってしまった。
『ボヘミアンラプソティ』という映画は、主演の俳優さんの熱演、バンドメンバーのそっくり具合はもちろんのこと・・・やはりクィーンの音楽があってこそ。
私は音楽は大好きなのですが、ミュージカルはどうにも苦手で・・・映画もミュージカル映画は何度トライしても夢中にはなれない。
『ララランド』も『グレイストショーマン』も感情が入り込めなかった。
かつて、劇団四季の『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』を観に連れて行ってもらったことがあったのだけれど・・・
申し訳ないけれど・・・とにかく寝ないようにするのに必死で頭が痛くなってしまったほど。
良いのは十分にわかっているのに・・・部分的には感動もするのに、どうも全体を通して見入ることができない。
一方、映画の中に流れる音楽が気に入って、サントラ盤を買って聴くことはこれまでも多くある。
『恋人たちの予感』では、ストーリーもさることながら音楽と景色の美しさにすっかり魅せられて
音楽を担当したハリーコニックジュニアの来日コンサートに行ったくらい(笑)
映画において、やっぱり音楽は重要な要素だと改めて思う。
ミュージカルのそれとはまた違う音楽の効果。
ストーリーに沿った音楽。
『アナ雪』もミュージカル的ではあるけれど、ストーリーに効果的に入っていた音楽がよかった。
音楽って・・・特に詳しくなくとも、あえて聴こうと思わなくとも、生活の中にあるもので・・・
意識していなくても体に染み込むものだと思う。
きっと、日本人の感覚の中に染み込みやすい音楽というのもあって
『クイーン』というバンドは日本人の琴線に触れる音楽なのではないかと思う。
イギリス生まれのバンド、音楽・・・・それも大きいような気がしてならないのです。
日本人はもしかして、アメリカの音楽よりもイギリス音楽の方が馴染めるんじゃないか・・・・と、80年代のUK音楽に馴染んで来た私は特にそう思ってしまう・・・。
ビートルズから始まって、エリッククラプトンも、ローリングストーンズも、デビットボウイも・・・あれもこれも出してしまえば・・・ワムも、カルチャークラブも、デュランデュランも・・・・。そして90年代になるとオアシス・・・。
最近のアメリカの音楽はヒップホップ系が多いけれど、本当に日本人の身体に馴染むかと言うと・・・どうなんだろう?と個人的には思ってしまう。
『クィーン』の音楽は、ジャンルにとらわれていないこともあって、「音楽って楽しい。音楽ってすごい」ということがすごく伝わってきた。
最近多い「計算で作った音楽」とは違う「音」の重なり、歌声が、映画の中から響いてきたように思う。
そういう「音楽」というものに対して、若い人が惹かれたのかな・・・と勝手に憶測しています。
誰の言葉だったか「音楽は聴くものではなくあびるものだ」という言葉をふと思い出しました。
気持ちが落ち込んだり、疲れたりした時・・・・私は、ごはんを食べるよりも音楽によって元気になることも多々ある。
それは歳を重ねることに感じるので
経験も音楽に塗り重ねられるのかな・・・と思うのだけれど
音楽は自分の人生の経験とともに、身体に染み込んでいるもの。年齢とともに新しいものも、懐かしいものも味わいながら
気持ちよくあびつづけて行きたいと思う。

