きのう、昼頃に犬の散歩をしていたら、道路の向かい側のクリーニング店の駐車場からバックで車が出ようとしていました。
そこへ、歩道を小学校高学年くらいの男の子が乗った自転車が走ってきて
チリンチリン!とベルを鳴らしました。
けれど、バックしている車は気がつかずにゆっくりとしたスピードで道路に出ようとしています。
その車を運転しているのは65歳くらいの高齢のおばあちゃんでした。
まあ、歩道から誰かが来れば停まらなくてはいけないでしょう・・・・でも、
歩道を走ってくる自転車って意外とスピードが早く、
私も経験がありますが、右を確認して左を確認して、また右を見たら
その時点で急に自転車が視界に入る〜ってこともあるので、気がつきにくい。
ましてや動作のゆっくりした高齢者ならなおさら。
すると、行先をふさがれ停まらなくてはいけなくなった自転車の男の子は、
すごい形相でその運転手を睨みつけ、チェッっと唾を吐くような真似をし、
挙句に通り過ぎる際に運転手に向かって中指をつきたて何か言葉を吐いたのです。
胸がムカッとしたのと同時に、すごく哀しい気持ちになりました。
もしかしたら中学生なのかもしれない。それにしても、その子は綺麗な顔つきの細身の華奢な男の子で、さっぱりした身なりをし、高級なスポーツタイプの自転車に乗っていた。
見るからにガラの悪そうなタイプではなかったのと、すごく幼く見えたでそのギャップにも驚きました。
もし、すぐ隣で見ていたら、私は声をかけてしまったと思う。「それはよくないよ。」と言ってしまったと思う。でも言ったらどうなっていたんだろう。
そして、そういうことをされたおばあちゃんはどんな気持ちがしたんだろう。
私も高齢者の車の運転には正直困ることはあります。高齢者の立ち振る舞いに腹立たしい気持ちになることもたくさんあります。
なので、気持ちはわからくはないけれど・・・
でも、子供が年配者に対してのあの態度。とても怖いと思ってしまった。
私には子供がいないけれど、もし自分の子供がそういう態度をとったなら・・・と思うと怒りと哀しみで自分自身の生き方をも考え直してしまうかも。
最近、自動車の煽り運転や、自転車の身勝手な走行が問題になるけれど
あの子供があのまま大人になったなら・・・・
あの態度はあきらかに、自分が弱者(自転車)で自分が優先なのに、優先してもらえなかったことに怒っていて、権利を主張している態度だった。
だから相手が年配者だろうが何だろうが気に入らない。悪いのはお前だという横柄な態度。
決して子供の無知が起こしていることではなかった。
きっと、その自転車の行く道を歩行者が阻んでも、怒って唾を吐くのかもしれない。
嫌なものを見てしまった。胸が痛い。心が荒む。
そう思って到着した公園を犬と歩いていたら・・・・
坊主頭の小学校4、5年生くらいの男の子が、遊歩道をジョギングしてきて、私と目が合うと
「こんにちわ〜」って挨拶をしてくれました。
うれしくて「こんにちわ〜がんばってね。」と返しながら泣けそうになった。
その子にさっきのいや〜な気持ちを救われた気がして・・・・
世の中ああいう子もいれば、こういう子もいる。
ああいう子もこういう子も、これからどんな風に成長するかはわからないし
坊主頭のこの子も、もう数年経てば、中指を立てて睨みつける子になるかもしれないけれど
できれば子供が変に権利を主張したり、大人を見下したりしない世の中、そしてなるべくギスギスしないで生きられる世の中になって欲しいんだけど・・・・無理かなぁ。
それにはまず大人がちゃんとしないといけないんだけど、ちゃんとってなんだろう。
どうにもできないことを考えた出来事でした。

