2019年01月25日

オタク気質

NHKの『トクサツガガガ』というドラマを観ました。さほど期待はなかったのですが

まずは面白かった。

特撮ヒーロー好きのOLの日常を描いているのだけれど、特撮好きが周りにバレないように過ごしている若い女性が主人公。

一般的な若い女性達の中で、みんなが同じように感じる部分に自分は共感できないことを心の声や妄想で描いているのだけれど・・・・

それを観ていて私は「ハッ!」としてしまいました。

このドラマは「オタク女子」のお話し。

そうとわかっていて、その心理をのぞいてみたいという気持ちで「他人事」として見始めたのですが・・・・

その「オタク女子」の心の声や行動が若い頃の自分に重なる事に気が付いてしまったのです。


(今日は、だいぶ長くなります・・・)



例えば、ひとつのシーンで・・・

同僚が旅行のお土産として、流行っている「ゆるキャラ」のキーホルダーを買ってきてくれたのですが、それを受け取った時の反応が薄い主人公。

なぜなら、まずはそれ自体を知らない。

そして一般的には「可愛い」と言われるようなシロモノではないため(いわゆるキモカワ。)

主人公は「これがかわいいの??」と疑念をもってしまう。

お土産を渡した同僚は、「今流行っているもの」を自慢げに配るのだけれど

思ったような反応が返ってこないため、シラけた様子で他の同僚達にお土産を配りに行ってしまう。

それを受け取った他の女子達は・・・「きゃぁ〜!!かわいい。これ流行ってるやつでしょ?」と黄色い悲鳴をあげている・・・

それを見た主人公は、それなら自分が好きな特撮ヒーローも可愛いって言われてもいいはずなのに・・・・と思うのだ。

この主人公は、自分が好きなモノへの愛情は深いけれど

「流行っているか否か」で「かわいい。ほしい。」とは思えない。そして、それに追従しようとする気はなく、「みんなこれが好きなのね。」と客観的に観察している・・・・。

それが「オタク気質」とは言い切れないけれど

そのシーンを観ていて、私は学生時代、まさにこれだった。と気が付いてしまった。

中学生くらいから、「女子」という関係性の中でどうにも苦しい思いをしてきた私。

決して孤独だったわけでもなく、クラスの中心人物や学校の人気者とは仲も良く関わりも多かった。けれど・・・・「団体で行動しましょう。」と誘われると

「なんで?」と思ってしまう。というか、多分、口に出して言ってしまっていた。

それに、自分の好きなことやモノに対して夢中になるところがあったので、そのためには1人で行動していることが多く

学校でのお付き合いは楽しくやるけれど、日曜日は「自分の時間」だったし

好きな習い事や部活に入るのも1人でも行動していたので、「仲良しグループ」と思って過ごしている女子仲間からすると「協調性がないヤツ。」だったんだと思う。

よくある「トイレ行こうよ〜」という誘いにも、「あ、行ってきて。私いまは行きたくないから。」と言っていた。

私はみんな、行きたいから行っているのだと思っていたので・・・。

随分前に、その事に関して書いた記憶があるけれど、結局私はそれでグループから「無視」をされる事になる。

けれど、他にも仲良くしてくれる人たちがいたので、他の人と仲良くしていた。

男子には「お前、ハブられてるだろ?」と言われて「そうみたい。」と返したら、なにかと仲良くしてくれていた。

そのうちに、その女子グループから呼び出され

「あんた、なんで私らが無視してんのに懲りないの?つまんない。」と言われたのだ。

実際は、かなり心は痛めていたんですけどね・・・。

最初の一週間くらいは色々と考えあぐねたり、家で涙を流したりもしたけれど

でも、他人の気持ちをあれこれ考えてもわからないし、向こうが嫌いって言うなら仕方がないから自分のことを好んでくれる人と付き合おう。と

それによく考えたら、そんな事する人と一緒にいても楽しくない。と思ったので・・・・。

まあ・・・・こんな調子の中学時代。そして高校もそれなりに女子がらみの面倒は何度も経験していた。


その後は「都会」に出て、

当時お嬢様学校と言われた短大に入ってしまったものだから・・・・

Gパンにリュック姿の私は

「あなた、なんか雰囲気違うよねぇ。」とブランド物を身にまとった「都会の女子」に囲まれ、最初はあれこれ質問責めに合いました。

さらに当時は女子専用の学生会館で生活していたけれど、やはりそこにもありました・・・。

地方出身者ばかりだから気が楽かと思いきや・・・・それはそれで「女子の下克上的世界」が広がっていたのです。みんな必死だったのかもなぁ・・・いま思うと。

私はそこで、常に「客観視」しているようで・・・それが微妙な立ち位置になっていたのかもしれない。

学校からみんなで学生会館に帰るはずが、気がつくと置き去りになっていたり

コンパやサークルの集まりがある。と言う話しをしていたはずなのに、私は誘われていなかったり。

でも仲間外れにされているわけでもなく・・・・時々起こるそう言った疎外感が私には謎だった。

なにか嫌ことしちゃったかなぁ。と我が身を反省することもあった。

でも、今になって思うとその当時の私は、実家から上京して自由を謳歌していたので、忙しかったのかもしれない。

自分の時間が全て自分で決められて、食べたいも物を食べ、見たいテレビも自由。バイトも掛け持ち〜それがうれしくてうれしくて、学校以外はバイトをしていることが多く

そのバイトでお金が貯まると、長期の休みには幼なじみと旅行・・・・。

他にも行ってみたいところは1人で出かけていたし、映画も1人で観に行っていた。

私は・・・みんなそうやって生きているのかと思っていたので、団体行動している人は「趣味が合った人たち。」なんだと思っていた。

長々と書いておりますが・・・・

私は『トクサツガガガ』のその「オタク気質」のOLの話しを客観的に観て、今更ながら・・・・50才になって本当に今更ながら・・・・

なぜ自分は女子の人間関係がうまく行かないのか。という謎が溶けたような気がする。

あの人たちは・・・・当時の彼女たちは・・・極端に好きなもの。というのはあまり持っていなかった。でもその時々に流行ったものに敏感で、それに同調し、周りと共有し合ってその時間を楽しんでいたんだ。

だから、その「流行り」から外れたところで、勝手に何かに夢中になっている人に対しては「別に誘わなくてもいいか・・・。」と思っていたのかもしれない。

というか・・・そこまで考えていなかったんでしょうけれど(笑)

今でも、おばさん集団やご近所の高齢者の「同調感」には乗っからない。もう、ここまでくると完全に確信犯なのだけれど。

年をとっても「同調」ばかりを求める人が女性には多いな、と思う。

きっとそういう人は、そうやって生きてきたのだろうからそれが「普通」で、「同調しない女」に対して苛立つ人もいるのだろう。

ただ、そういう人にありがちなのは自分は本当は「共感」を求めているのに「同調」しなかったことを怒っていること。

私は、「共感」はするけれど「同調」はしない。

そこは譲れないんだなぁ・・・・と自分は思っているのだけれど・・・

人によって経験値も受け取り方は違うから、そこで誤解が生じると「女子」はいくつになってもややこしくなる。

「オタク気質」は、女子の中では確かに大変なのかもしれない。





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2019年01月21日

『ボヘミアンラプソティー』を観て、聴いて。

去年11月、映画『ボヘミアンラプソティー』を観てきました。

今更ながらその話しを・・・

この映画が封切りになる前は、なぜ今になってフレディマーキュリーの映画?

音楽オタクか一部のおじさんおばさんが、かつての音楽文化を懐かしむ映画だろうと思っていたので

早く見に行かないと、直ぐに終わってしまうのでは・・・と思っていました。

ところが、公開されてすぐに反響があるという報道を目にしてびっくり。

そして、普段音楽に興味のない友人が「よかったよ〜、とにかく観て!」と言うので、またびっくり。

私は・・・というと、たまたまオットと外食した帰りに、ちょうどタイミングよく始まる時間だったので「観たい」と言ったら

「う〜ん、じゃ、寝てればいいから付き合うよ。」と映画館に入ったオット・・・寝る間もなく見入ってしまったようで、

観終わった後は私よりもクィーンの音楽をYouTubeで聴き返していました。

映画館に行って驚いたのは、とにかく若い人が多かったこと。

それに対して、なぜ?という気持ちとまたも驚きの気持ちでいっぱいでした。

私と同世代でも、音楽に特に興味がなくても熱を帯びてこの映画に浸ってしまうのは・・・なぜだろう?

まずこの映画の感想として・・・「なぜ?」という思いが先行してしまいました。

それで、肝心の映画の感想は・・・同じく、すごくよかった(笑)

私にとっては、オープニングにいきなり大好きな曲『Somebady  To Love』が流れて来た時に、すでに胸が熱くなってしまった。

『ボヘミアンラプソティ』という映画は、主演の俳優さんの熱演、バンドメンバーのそっくり具合はもちろんのこと・・・やはりクィーンの音楽があってこそ。

私は音楽は大好きなのですが、ミュージカルはどうにも苦手で・・・映画もミュージカル映画は何度トライしても夢中にはなれない。

『ララランド』も『グレイストショーマン』も感情が入り込めなかった。

かつて、劇団四季の『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』を観に連れて行ってもらったことがあったのだけれど・・・

申し訳ないけれど・・・とにかく寝ないようにするのに必死で頭が痛くなってしまったほど。

良いのは十分にわかっているのに・・・部分的には感動もするのに、どうも全体を通して見入ることができない。

一方、映画の中に流れる音楽が気に入って、サントラ盤を買って聴くことはこれまでも多くある。

『恋人たちの予感』では、ストーリーもさることながら音楽と景色の美しさにすっかり魅せられて

音楽を担当したハリーコニックジュニアの来日コンサートに行ったくらい(笑)


映画において、やっぱり音楽は重要な要素だと改めて思う。

ミュージカルのそれとはまた違う音楽の効果。

ストーリーに沿った音楽。

『アナ雪』もミュージカル的ではあるけれど、ストーリーに効果的に入っていた音楽がよかった。

音楽って・・・特に詳しくなくとも、あえて聴こうと思わなくとも、生活の中にあるもので・・・

意識していなくても体に染み込むものだと思う。

きっと、日本人の感覚の中に染み込みやすい音楽というのもあって

『クイーン』というバンドは日本人の琴線に触れる音楽なのではないかと思う。

イギリス生まれのバンド、音楽・・・・それも大きいような気がしてならないのです。

日本人はもしかして、アメリカの音楽よりもイギリス音楽の方が馴染めるんじゃないか・・・・と、80年代のUK音楽に馴染んで来た私は特にそう思ってしまう・・・。

ビートルズから始まって、エリッククラプトンも、ローリングストーンズも、デビットボウイも・・・あれもこれも出してしまえば・・・ワムも、カルチャークラブも、デュランデュランも・・・・。そして90年代になるとオアシス・・・。

最近のアメリカの音楽はヒップホップ系が多いけれど、本当に日本人の身体に馴染むかと言うと・・・どうなんだろう?と個人的には思ってしまう。

『クィーン』の音楽は、ジャンルにとらわれていないこともあって、「音楽って楽しい。音楽ってすごい」ということがすごく伝わってきた。

最近多い「計算で作った音楽」とは違う「音」の重なり、歌声が、映画の中から響いてきたように思う。

そういう「音楽」というものに対して、若い人が惹かれたのかな・・・と勝手に憶測しています。


誰の言葉だったか「音楽は聴くものではなくあびるものだ」という言葉をふと思い出しました。


気持ちが落ち込んだり、疲れたりした時・・・・私は、ごはんを食べるよりも音楽によって元気になることも多々ある。

それは歳を重ねることに感じるので

経験も音楽に塗り重ねられるのかな・・・と思うのだけれど

音楽は自分の人生の経験とともに、身体に染み込んでいるもの。年齢とともに新しいものも、懐かしいものも味わいながら

気持ちよくあびつづけて行きたいと思う。


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2019年01月15日

『モンローが死んだ日』

ドラマが始まって、きっちりチェックをしていないと色んなところで色んなドラマが始まってしまっています。

地上波のキー局は、五月蠅いくらいに宣伝するので

こんなドラマをやっているというのは観ていなくても十分なくらいわかる。

私の友人は、ドラマ大好きなのに・・・・主にメインのキー局のドラマしかチェックをしないので

NHKのドラマですら「知らない」と言います。それもわかる気がします。テレビの習慣というのは案外そういうもので、

だからこそ、若い人が地上波のテレビを観ない。という生活に慣れてしまったら、そういう生活もわからなくのもない。

本題に入ります・・・・。

うっかりしていたら観ようと思っていたNHKのBSプレミアムで放送の

小池真理子原作の『モンローの死んだ日』を見逃していて・・・・

昨日、1話2話と録画することに間に合ったので観ました。

ちょうど50代女性が主人公。鈴木京香さん主演というだけで、すでに共感してしまいそう・・・

どんなストーリーかもわからなかったけれど、小池真理子さんが原作ならば、オトナの恋愛もの?と思って軽くイメージしていたのですが

1話目を観初めて、そのセリフの一言ずつが身にしみてきて

精神科医役の草刈正雄さんとの初めてのカウンセリングのやりとりは、まるで自分がカウンセリングをされたかのような気持ちになるほどでした。

主人公の鏡子さんが笑顔になって、涙をこぼしたシーンにはつられて胸があつくなりました。

この世界観は・・・?と、あとで確認したら脚本が『ちゅらさん』や『ひよっこ』『最後から二番目の恋』を書いた岡田惠和さんと、『チア・ダン』や『表参道高校合唱部』の脚本に携わった渡邊真子さんの共作。

小池真理子さんの小説は、もう随分と読んでいませんが、小池真理子さんの小説のイメージはこのドラマの場面で十分に感じます。

けれど、そこに岡田惠和さんのほっこりとして優しい人間関係が加わって優しい空気の「オトナのドラマ」になっています。

登場人物の配役もみなさんオトナばかり。

鈴木京香さん演じる鏡子さんのお相手、精神科医の草刈正雄さんが、久々の渋い役。

最近はコミカルだったり、熱血だったりする役が多く、バラエティでも明るい姿ばかりを観ていたので、

久々のしぶ〜い「草刈正雄節」に・・・こんなに演技がお上手だったかしら??と失礼ながらに思っています。

全4話ということですでに半分終わってしまいましたが・・・

2話目で急接近、そしてこの後、2人はミステリー?サスペンス?の様相になっていくようです。

ドラマ好きの友人は、最近「オトナの恋愛ものが見たい」と言っていたので今からでもオススメしようかと思っているのですが・・・

これはいわゆる恋愛モノ。ではないので、ドキドキする恋愛モノが観たい人用ではないのでしょう(笑)

4話まででどのように締めくくるのかまだわかりませんが

きっと原作本は、心理描写や情景が美しく丁寧に描かれているのだろうな・・・と想像ができます。

集中力があるならば後からでも原作本を読んで、この世界観を味わってみたいと思ってしまいます。

最近は、NHKやテレビ東京など大きく取り上げられにくいドラマに良いものが多い。

そしてWOWOWドラマは相変わらず豪華。

メインキー局のドラマばかりに話題がいくのはもったいない。

人気者を集めたドラマに飽きてきたお年頃にはちょうど楽しめます。


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posted by ゴジム主婦 at 14:29 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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