若い頃から音楽、ラジオ、映画、ドラマ好きな私の好みの決め手は・・・・どうも『声』にあるような気がします。
俳優さんでどんなに「イケメン」と言われていても声が好きになれないと、演技や喋り方が気になったりします。
かといって、一般的に「いい声」と言われる人が、自分の好みの声とも限らないのです。
私の場合・・・たぶん、「声色」がポイントなのかも。
声質、声の高い低いは元々持っているものだし、体つきも関係するけれど
喋り方のトーンというのは、感情を反映しやすい。
そこのところに敏感なんだと思います。
子供の頃から、周りの大人の様子を読み取ろうとするところがあったので、そういう感情の変化を声から感じやすいのです。
昨日、親友と少しだけ電話でお喋りをしました。
なんとなく気持ちが疲れたり、嫌なことがあった時に彼女と会話をするだけで「ま、いいか〜」って嫌な感情も引っ込みます。
電話をかけた時点で「もっしも〜し。どうした?なになに〜?」って明るく返してくる彼女。
もう、それだけで
つまらない話題はやめて、楽しい話しをしようかな〜って気持ちになります。
やっぱり、声のトーンや話し方って大事だなぁ〜って思っていたら・・・
彼女の方もちょうどそんなことを話しはじめました。
「最近、言葉って大事だな〜って思うの。ちょっとした一言ですごく助けられたりするのよね。かと思えばたった舌打ちだけで、心がえぐられるように傷ついたり・・・それだけで自分の感情が動くよね。」
そうなんです。私もちょうどそういったことで『声色』について思っていたところでした。
『声』というのは、好きな声、いい声、ってだけじゃない。
一言目からのトーンでわかる。
先日、ご近所の高齢のおばあちゃんに電話をしたら、
いきなり咳き込んで・・・電話口でずっとげほげほと咳き込んでいるのです。
普通ならば、ただ「大丈夫ですか??」って思うところなのですが
腰を痛めてからずっと籠りがちなその方は、出かけられないことに不満があって
誰かにどうにかしてほしい。という感情が強いのです。
私が久しぶりにかけた電話だったのもあったのかもしれません。
電話口で、受話器を離すこともなく耳元から咳き込む声がずっと続いた後
「なんだかさぁ〜ちょっとこのところ調子が良くなくてぇ、出かけたいのに出かけられないし・・・・」とこちらの用事よりも先に自分の不調を話し続けました。
きっと、自分の体調に不満が募っていたのでしょう、それを誰かにわかってほしいと思っていたのでしょうか・・・そんな雰囲気が漂っていました。
一方、最初から自分の不満を話す気満々で電話をしてくるおばあちゃんもいます。
電話の一声目でわかります。
そのおばあちゃんは、「体調は大丈夫?」とまず私に聞くのですが
明らかに私を心配するでなく、一応私のご機嫌をうかがって・・・・
「大丈夫ですよ。」と返せば、後は堂々と「自分の時間」と思っているところがある。
(大丈夫じゃなくても、同じですけどね。)
その声は大抵イラついていて、ああ・・・なにか嫌なことがあってそれをぶちまけたいんだな〜と一声目でわかるのです。
私の母も、私が電話をかけると必ず弱々しい声で「もしもし・・・」と言います。
元気に「もっしも〜し!!」とは出ません。
で、一通り心配の声かけをしてあげると後は元気になトーンになってあれこれお喋りを始めます。
なにかしら自分のことを心配してほしい人にありがちな声色・・・
最近はスマホも家の電話も、誰からかかってくるかわかって出ますからね。
そういう「使い分け」する人は確信犯だと私は思っています(笑)
『声色』というのは実は人の感情を動かす力がある。
それがわかっていて、人の感情に訴えようとする人だと思います。
わかりやすいと言えばわかりやすいのですけれど・・・。
街の中のカフェやレストランで悪口を吐いている人たちの声のトーンも・・・・
聞き取れなくても耳に入ってくるだけで気分が悪くなる時がある。
少々うるさくても、楽しそうな声色の人たちは気にならなかったりする。
人の耳は意外と色んな感情を読み取って、それに影響されていると感じます。
なので、俳優さんで声が良い人は「得している」と思う。
そんなにイケメンじゃなくても声質や喋り方がいい感じだと、知らず知らずに人を惹きつけていると思います。
今日、続きが楽しみな・・・
『僕らは奇跡でできている』の高橋一生さんも・・・
声のトーンがあのドラマに合っている。
今思いつく俳優さんで言えば、
井浦新さんとか、遠藤憲一さんとか、竹野内豊さんとか、いい声というだけじゃなくて
声色や喋り方が大きいと思う。
もちろん、みなさん声以外にも魅力ありますけどね。
昨日、友人と話して
声も老化するし、感情のコントロールも老化するから・・・
声色に感情が乗りすぎて、他人に嫌な思いを与えないように
自分も気をつけよう・・・と思ったのです。

