ドラマの話しです。
「王道ドラマ好き」ではない私が今回興味深く観ているのは
『高嶺の花』と『探偵が早すぎる』と『透明なゆりかご』
特に『高嶺の花』の全体から醸し出される、なんとも言えない違和感は
観ている側に不安感と見えない不安定さを与えるだろうな・・・と思って観続けていました。
アンバランス・・・というかアンビバレントと言うのか・・・
特に最近のドラマや映画で好まれるのは
わかりやすく、気持ちよく、スッキリすること。
それがいわゆる好まれる王道ドラマだと思うので
この世界観はわからない人にはまるでわからない。
ある人には怖くも映り、ある人には全くの理解不能にも映るし、
気持ち悪くも映るだろうし
ある人には見たくない世界を描いている。
相変わらず野島伸司さんの描くドラマは人の心に居心地の悪さを与えるけれど
わかる人にはわかる世界。
前々回のストーリーを見たときには、ちょっと説明が過ぎるかも。と感じて、
映画だったらもっと世界観が保てるのに・・・と思ったけれど、
昨日の8話目、そういうことだったのか。という場面がいくつも出て来て・・・
なぜ、相手役の峯田さんが「プーさん」という愛称なのかも
今更ながら、もしかして?と思ったり。
妹のなな役の芳根京子の演技もさすが。
この女優さんじゃなかったら表現できないだろうと思わせるくらい。
石原さとみもこの役にハマっていると思う。
役者さんが役になりきることももちろんだけれど、
このドラマはきちんと役者さんを生かしているドラマになっていると思うなぁ・・・。
このドラマに関しては、あれこれと解説やら解釈やらは必要がないような気がします。
わかる人が偉いのでもなく、わからない人の方が幸せなのかもしれない内容で、
細かなセリフやシーンは、確かにツッコミどころは満載だけど・・・でも
肝心なストーリーの主軸は
わかる人がわかれば良い。
わかってくれる人がわかってくれたら良い。
という製作者達の思いがあるのでしょうか。
昨日のいくつものシーンは胸の奥が痛くなりました。
そしてなぜテーマ曲が『ラブミーテンダー』なのかが一番響いた回でした。
結末がわかりませんが、今観ている限り・・・私はどんな結末でも良い。と思ってしまう。
そう思わせるストーリーはドラマとしてはかなり成熟していると思います。

