先日、2年ぶりに膠原病の病院に行って、リウマチとシェーグレン症候群の血液検査をしてもらいました。
初診の病院だったので、はじめに看護師さんが詳しく問診をしてくれました。
でもその中で、様々な症状があることと常に痛みがあることを訴えたら(聞かれたから。)
「シェーグレン症候群の人は、神経質なところがあって、痛みにも神経質なんですよね。」と言われてしまった。
出た・・・神経質、繊細。気のせい、気にしすぎ。
どれだけ言われてきたことか。
これを言われると、症状を訴える気力がなくなるし、病院に行くのがイヤになる。
私のこの持病が発覚する前は、次々といろんな症状が出て、その度に病院に行ったのですが
眼医者でも、歯医者でも、内科でも整形外科でも頭痛外来でも・・・心療内科ですら「なんでもない。」と言われ、
とある病院では、血液検査を申し出たら「あんたは病気を自分から探しているんだろう。だるいとか疲れてるとかみんなそんなもんだ。」と言われて
そこからもう2度と、気安く「内科」には行くモノか。と思ったのです。
病名がはっきりしてからもリウマチ科の先生でさえ、
急性の虫垂炎になって、その痛みを訴えたときに、「あなたは痛みに敏感すぎだからねぇ〜」と最初は取り合ってくれなかった。
「いつもとは違う痛みです。」と言っても
「あなたの症状って、痛みが転々とするでしょ?虫垂炎ならそんな感じじゃなくてもっと痛がるよ。」
と家に帰されてしまった。
その時に、私は神経質で気にしすぎなのかな・・・と哀しい気持ちになって、我慢が足りないと自分に言い聞かせてしまった。
(結果的に、虫垂炎だとわかって一ヶ月の点滴通院をして、回復までに3ヶ月かかってしまったのだけれど。)
シェーグレン症候群というのは、目や口の中が乾燥する病気だと言われているのですが
膠原病全般にも言えることだけど疲労感が強い。痛みが出る。という症状が主にある。それに加えて集中力が続かない。
でも、疲労感って誰にでもあって、それも年齢的にも疲れやすいのは当たり前。なので自分と他の人の疲労感の差がわからない。
みんなそんなものなんだ・・・と思うしかないのだけれど
でも、そう言いつつ、みんなは出かけたり、仕事をしたり旅行に行ったり遊びに行ったりできている。
私はそれすらもままならない。
それは自分が怠け者だからなんだろうな〜と思うしかなかった。この10年くらい。
以前は活動的で、あれもこれもやりたい、動き回って夜はバタンキューと眠って充実するタイプだったけれどそれは若かったからなのかなぁ・・・と悶々と自分の中の尺度を変えていくしかなかった。
なので、病院で疲労感や痛みを訴えても、「神経質」と言われるのがいやで
どんどん我慢する。でも痛いしだるいから、鎮痛剤を飲んで自分を動かしてる。
病院の問診で「え?鎮痛剤毎日飲んでるの?安定剤も?鎮痙剤も?」と怪訝な顔をされたけれど
飲まないと眠れないし、眠れないと翌日動けないし体痛いし、ある意味諦めてこれを飲んでれば少しは動けるし眠れるから。と行き着いた結果なのだ。
なのにこれを人に話せば
「薬は良くない」
「そんなんで大丈夫なの?」
「食べ物変えれば?運動すれば?温めれば?」といろんなことを言われるので
本当はもう言いたくもない。
人を介して症状を訴えるとそこに医者や看護師の感情も入ってくるからめんどくさくなってしまう。
つべこべ言わずに、血液でも尿でも検査して「あ、あなたの疲労度はこのくらい。痛み度はこのくらいですね。」と判断してもらえると話が早いのに・・・と思う。
私も、他の人たちと比べて「数値的には疲労度は平均です。」と言われれば
あ、本当に自分が我慢が足りないんだ、と認識できるんだけど。
今回の病院での検査結果はまだ後になるのだけれど
その問診の後に、診察室で先生に言われました。
「シェーグレン症候群の人は、主症状が乾燥と言われるけれど、本当は疲労感や精神症状の方が感じやすいんです。なので、神経質で不安症の人が多いと言われますが・・・・」
またか・・・そう思った時に
「でもそれも、症状の一つなんですよ、そうなってしまうんです。どうしても。そういう病気なんです。それをご本人が理解できるように説明してあげないといけないんです、治る病気じゃないので理解するしかないです。」
そう言われて、初めて納得がいきました。
多分、症状が多岐に渡るために精神的に不安定にもなりやすく、自分の身体に対して神経質にもなりやすくなってしまう。
それに毎日身体が痛ければ、神経も休まらないし、ピリピリしてしまう。
病気がその性質を作り出している、ということを言いたいのだ・・・と。
その先生は、「シェーグレン症候群は治らないからと、お医者さんたちがこの病気の説明をきちんとしないと、患者さんは理解できないまま日々を過ごすことになってドクターショッピングをしてしまうんです。」と持論をおっしゃってくれましたが
その言葉が妙に納得がいきました。
病院に行っても煙たがられるだけ、めんどくさい患者扱いをされるだけ。
でも、一向に回復しない自分の身体を持て余している・・・こういう病気は他にもあって
慢性疲労症候群とか、最近レディーガガの発言で見直された線維筋痛症とかもそう。
そういった、説明のしにくい病状が数値化できたら・・・・
理解に乏しい医者も単純に理解できるだろうに・・・・
「みんなそうなんだから。あなたまだ若いんだから。」と言ってくる人にも
数値で表明できたら、とやかく言われないのに。と思ってしまう。
まあ、本心ではそんなロボット化みたいな医療を期待している訳じゃないけれど
色々言われ続けてきた身からすると、説明がめんどくさいから計っちゃって。と思うのです。
「あんた、言うほど疲れてないから。」と言ってくれればそれはそれでがんばるので・・・・。

