隣のおばちゃん・・・9月になったのに相変わらず目のやり場に困るグレーのランニングに短パン姿。
最近はそれにネックレスという出で立ちで、さらにそこにタオルでほっかむり(!?)をして
庭先に潜んでいる。
潜んでいる・・・というのは、しゃがんで草をむしっていたり
車の中に顔を突っ込んでごそごそしているので、とてもわかりにくい。
しかも、あちらから声をかけてくれれば良いのに、こちらが気がつくまで決して挨拶をしてくれない。
なので、時々めんどくさくて見えないふりをしてすり抜けるのだけれど・・・・
そうすると、犬の散歩やゴミ捨てが済んで戻ってきた時には
これ見よがしに道路に立って待っていたりする。
先日、そのおばちゃんの家のご自慢の柿をいただきました。
正直、私は好きじゃない。
我が家の庭にも柿の木はあるけれど、ちゃんとした柿をちゃんと買ったほうが美味しい・・・のは当然で、
ウチに実った柿だから、たいして美味しくなくても食べてみようか。という気持ちだけ。
そもそも果物をあまり食べないので、なけりゃないでよいし
まずい果物ってホントまずい(当たり前だけど)
で、そのおばちゃんはこの季節になると、柿の木の話しばかりをするので
めんどくさくて仕方がない。
おばちゃんは、我が家の柿の実のなり具合を、私よりもよほど知っている。
私は、自分の家に何が実っていようとあまり興味がないので気がつかないのだけれど
それに対して、信じられない様子でそういう無沈着な私にイラっとしているようなのだ。
で、なんやかんやと柿の話題をふってきて、先日「今年すごい実ったよね〜もう食べたんだけど、ウチのは甘いわよ〜〜、ほら、ちょっとあげるわよ。おたく、ご主人柔らかい熟れた柿が好きだって言ってたでしょ?」
と、ぐじゅっとした柿と、まだ青みがかった柿と、合計三個をくれました。
で、それをオットに食べさせたらひとこと「まずい」と・・・
う〜〜ん、こまった。どうやら、ぐじゅっとしているのに甘みがイマイチで渋みが出ていてまずいらしいのだ。
となりのおばちゃん「あまい。うまい。」って言ってたんだけどな。
でも、なんだかその言い方も確かに怪しかった。
それに、本当に美味しかったら一度に何個も大盤振る舞いしてくれる人じゃない・・・
で、昨日。
暗くなってから犬の散歩に出たら・・・暗闇から急に「どうだった?」と
声をかけられました。
主語は?この人、主語がないのよいつも・・・・
突然の声かけと、主語のない質問に戸惑っていると「これよ、この前あげた。味どうだった?」
と柿の木を指差している。
ああ、それか・・・どうしよう。と迷って
「あ、夫がいただいていましてけど・・・・熟しているほうは甘かったって・・・」とちょっとぎこちない返事に・・・・
すると、「・・・あ、そう。」
と、急に不機嫌になったのかがっかりしたのか、私の話途中にごにょごにょ言いながら消えていってしまいました。
こちらとしても嫌な感じ。
ま、いつものことではありますが・・・。
自分があげた物の味を「どうだった?」っていきなり聞くのって、答えにくい質問だと思う。
美味しければ、覚えていて「あ、あれ美味しかった。」って言えるし
あまりお口に合わなければ「先日はどうも。」程度で濁すだろうし・・・・
しかも、自分の家で実ったモノ・・・となるとますます答えにくい。
それに、困るのが、お世辞で「すごく美味しかった〜」って言うと、じゃぁ、どんどんもらって。と言って押し付けてくると思うし
他のご近所さんに、「あの人が美味しいって言ってくれた。」と触れ回られてしまうのも嫌だ。
結局のところ、そのおばちゃんも自分の家の柿の味に自信がなかったんじゃないかと思う。
なので、私たちに「味見」させたかったんじゃないかと・・・・
で、本当はいの一番に「美味しかった〜」と言って欲しかったんだろう・・・。
ごめんなさい、ご期待には沿えなかった。嘘はつけない。それに
いきなり暗闇からの不意打ち「どうだった?」には答えにくい。
私は、本音で言い合える友人にはプレゼントした物に対して「あれ、どう?」と聞けるし、ある程度は本音で答えて貰えると思うんだけど・・・
ご近所さんには無理だわ。
しかも、おばちゃんキレやすいんだもの言えませんよ、怖くて。
何も言わなかった時は、そうでもなかった時・・・ということで
うっすら理解してもらえないかしら。でなかったら、本音を言いやすい空気にしてくれないと
こっちが悪いみたいになっちゃったよぅ。

