レディーガガが、長期休養宣言をきっかけに、自身の患っている病気を公表しました・・・が
その病名が『線維筋痛症』だったのに驚きました。
もう10年ほど前、元アナウンサーが小さなお子さんを残して自死された理由に、その病名を聞いたことがあって、
その時に一時的に取り上げられ、私にはとても印象的な病気でした。
と言うのも、自分自身も慢性的な身体の痛みに長年悩まされてきてその病気を疑ったことがあったからです。
けれども「線維筋痛症」は日本では「病気」と断定されることがないような曖昧な状態で、症状を訴えてもお医者さんがそれをきちんと結びつけて考えることはされなかった。
なので、今回ガガさんが『線維筋痛症』と病気として公表したことにちょっと驚いたというか
あ、やっぱり『病気』でいいんだ・・・と思いました。
私は数年前に血液検査の『リウマチ』の抗体が発覚したことがきっかけで、そこからやっと『シェーグレン症候群』の抗体も確認してもらい
膠原病科で『線維筋痛症』もあるのだろう。このトライアングル症状はよくあること。と診断してもらいました。
けれども、そのどれもとても曖昧な診断で
『シェーグレン症候群』も確定診断ができる病院はほとんどないし
確定診断してもあまり意味はない。と言われました。
それなら、『線維筋痛症』は・・・と言えば、これも確定診断は難しく
膠原病科の病院を巡っても「線維筋痛症の診断はしていません。」という病院も多い。
専門医でも総合病院でも「線維筋痛症なんて病気はないから。」とはっきり言われてから2年半、私は病院にも行くことをやめました。
なので、今回こんなに大々的に『病気』と取り上げられるようになったこと自体にびっくりしたのです。
たぶん、こういった慢性病や免疫系やホルモンに関わる病気は日本では理解が進むのが遅いんだと思う。
それは直接手術や治療法がないので保険診療として成り立たないからなのではないかと思うんです。
対処法でしか対応できない病気に関しては、日本の専門医は手を出さない・・・とこれはあくまでも私のこれまでの経験での感覚ですが・・・そう思っています。
きっと・・・この病気の薬が確定するなり、新薬なりが売れたら、もっと積極的に取り合ってくれる病院も増えるんだろうな・・・と穿った見方ですがそう思います。
私は、結局今、元外科医で婦人科でもある漢方の先生のところで
鎮痛剤と、抗不安薬とその時の体調不良に合わせて保険診療内の漢方をいくつか処方してもらっています。
それでその都度の痛みを解消しています。
一時、専門医で『トラムセット』という強めの鎮痛剤と『てんかん薬』を飲んでいたのですが、副作用の方が多く、結果的には市販の鎮痛剤でもそう変わらなかったのでやめました。
私の症状は元々がそんなに重度ではないのは確かですが、その頃はパートに出ることもできなくなっていたし、友人と約束して遊びに行くこともできませんでした。
今は、自分の身体の状態を受け入れて、無理をしない。次々と変わる症状や痛みにもいちいち反応せず、淡々と過ごす。
自分に合うと思う薬を罪悪感なく信じて飲む(鎮痛剤を毎日飲むことを咎める人がとても多いので、他人の無責任な意見には流されない。)ことでコントロールをしています。
先日、そのずっとお世話になっている漢方のお医者さんに行った時に
「歯槽膿漏になりかかっていて、それは治らないと歯医者で言われた。」と何気なく言ったら
「それな・・・間違ってるんだよな。お医者さんに治らない。って言われたらもう治すことができないって思うよな?でも、正確に言うと、治らない。じゃなくて「医者が治せない」んだよ。人間の身体はよほどでない限り、治そうと働くんだから、その手助けをどこにみいだすかと探すのが医者なんだけどな、本来。そうもいかないから「治らない」って言っちゃうんだよな。」
そう言って、歯槽膿漏や歯の痛みに効果のある漢方を二種類処方してくれました。
私はこの先生のこういったストレートな理論で、精神面も助けられています。
医者に行って色々訴えても「様子を見ましょう。」「その症状は関係ないですね。」と言われて
じゃあ、この痛みはなに?ともやもやしたまま診療費を払って帰ってくるのがほとほと嫌になった。
治らない。んじゃなくて「私には治せない」と言ってくれたら、人によっては受け取り方も変わって、他の方法を探そうと思う人もふえるかもしれない。
今回、レディーガガさんから発せられた『線維筋痛症』が病気である。という公表は
膠原病科の専門医で「そんな病気はないから。」と言っていた人たちにもなにかのきっかけになると思うし
動けないほど重症な人はもちろん、そこまでいかなくても日常生活に支障がでているのに「病弱な人」と思われている人たちにも少しでも前向きな効果が出たらいいのに。と思う。
私はそれがもっと早くにわかっていたら・・・30代40代の活動的な時期にもっと違った行動がとれたのに。と思うところはあります。
でも、案外年を重ねることで症状が落ち着くことってあるようなので、これからの自分の行動範囲でできることをやって行きたい。
以前もここで紹介しましたが・・・身体が痛い人に・・・参考になった本です。

