朝ドラ『ひよっこ』最終回でした。
あれだけまとまって、いい感じで終わった最終回について多くを語るつもりはありませんが・・・・
ほっこり楽しく、じわっとした最終回。
今週になって登場人物たちが次々と落ち着くところに落ち着いて・・・・
これといって大きな盛り上がりがないように思えるけれど、ひとりひとりに悩みや辛いこともあって、それが日常の中で少しずつ癒されて解消されていく。
いろんな人の人生がほっこりと描かれていて「日常」の大切さを感じることができました。
そして・・・最終回に向かうにつれ、気になっていた「お重箱」
これまでも返すきっかけはあったのになぜかな〜と思っていたら・・・
まさか最後にお父さんの記憶の回復のきっかけになるとは。
ちょっとそこまで想像していなかったので、うわっと胸を打たれてしまいました。
記憶を取り戻りたお父さんがちょっと戸惑って、申し訳なさそうに「でも全部思い出した訳じゃない。」と言うところ、
普段は無口なおじいちゃんが、すぐに「それでいいんだ」って口にするところ。
この親子の実直さと優しさがわかる場面でした。
細かな演技の中にそれぞれのキャラクターらしさがわかる表現が含まれていて、何度か観るといろんな発見があるのが『ひよっこ』の人間模様。
もっと、それぞれの人生、日常が見てみたい。と思わせつつも、一応みんなが落ち着いたところで最終回。というのも良かった。
昨日、『あさイチ』に有村架純さんがゲストで出ていて、「スピンオフがあるとしたら誰のお話を見たいですか?」との質問にたくさんの回答がありました。
そのメッセージが読み上げられるたびに、いちいち共感してしまって・・・
登場人物のその後、どのキャラクターもみんな観てみたくなりました。
でも、やっぱり・・・お米やさんの光男と米子のやり取りとその後、観たいかなぁ。
いや、宗男さん夫婦ももっと観たい・・・・。
今回の朝ドラは『あまちゃん』を思い出させるような群像劇ではありましたが、
クドカンさんの脚本とは違った、岡田さんらしい群像劇でした。
いつも思うのですが、この岡田惠和さんの描く人物は女性の気持ちがうまく表現されていて、女性の脚本家さんが書いたんじゃないか?と思わせるようなセリフやキャラクターがたくさん出てきます。
ほんとにきめ細やかで優しくて、でもみんな人生に悩んでいる。という日常を見せてくれるので共感できるんだと思う。
最終回のお重箱のくだりも・・・なんとも優しい「オチ」でした。
ざっくりとした人間の描き方や奇をてらったストーリー展開でごまかすことのないドラマは、観終わった後にいつまでも余韻に浸れます。
ひとつ気になったことは、実さんが「すずふり亭」に来ている中で、世津子さんは?というところ。
まあきっと、あえて会うことはしなかったのだろう。と想像しますが。
最近のイラっとさせられるテレビ番組の中で、こんなにも温かい気持ちになれるドラマは貴重な時間でした。
『来週から、桑田さんのあの曲が聞けなくなるのもさみしいな。

