2017年08月31日

「イジる」と「イジメ」のワイドショー

何年も前から、テレビのバラエティー番組は誰かを「イジる」というスタイルで出来上がっている。

良く言われるけれど、「イジる」と「いじめる」の違いってなんだろう。

そもそも、人に対して「イジる」なんて言葉はかつては使わなかった。「からかう」という言い方だったと思う。

からかう(揶揄う)という意味は、相手を揶揄(やゆ)する。という事。

意味は冗談を言ったり、いたずらをして相手をして困らせたり怒らせたりして楽しむ事。という意味。

だとすると、「イジる」って他人に対してイヤな行為になる。

で、さらに言われるのは「愛のあるイジリ」なら良いじゃないか。というところ。

そこ・・・・そこがすごく難しく、受け取り側によってもかなり違ってくるし、見ている人によっても違ってくる。

そして最大のポイントは「イジる側」の存在。

誰なら良くて誰ならダメか・・・・その定義はないから難しい。

最近のワイドショーはまるで公開いじめみたいだと思う。

北朝鮮がミサイルを打つまでは、ここ最近、地方議員のチラシの架空請求の話題で持ちきりでした。

もちろん、いけない事です。が、そもそもその議員さんってあの元アイドルの国会議員と一線を越えたか超えないか議論で話題にされていた人物。

その時点で、もうどうでも良い。と思って辟易したいたのに

今度は「不正」を「事件」のごとくに取り上げて、どのワイドショーも揃って総攻撃。結局議員辞職にまで追い込んだ。それを見て、満足する人もいるのかもしれない。私は気持ち悪いけど。

言ってはなんですが、地方議員一人の架空請求でワイドショーがここまで話題を取り上げる必要があるのかな。

しかも、本人が特異なキャラクターでもないし、話題性ってあるの?

面白いか面白くないかで言ったら、ワイドショーとしては全然おもしろくない。

汗をかきながら必死で会見をする若い地方議員を追い詰めて、

そのVTRを見た有名芸能人が半笑いであれこれ言うのは、もはやいじめだと思う。

不正はいけない。しかも公人の不正は特に許されない。

でも毎日毎日ニュースでも、警察官の不正や公務員のトラブルや、どこかの職員の横領とかあるのに・・・・

なぜこの議員だけこんなにこんなに追い込まれて人格攻撃され、挙句に他の話題でも名前を出され、笑いながら「イジられる」のはひどいと思う。

私、定期的にフジテレビの『バイキング』に怒っていますが・・・・

『バイキング』は特に芸能人じゃない人、大物じゃない人に対してはひどい。

目をそらしたくなるようなやり取り。みんなで変にニヤニヤしながら誰かを揶揄している。

昨日、あえて『バイキング』見てみました。NHKの『ごごナマ』の時間まで。

昨日はまた『不倫』の話し。ソフトバンクCMのダンテ・カーヴァーさんの不倫話し。

これを長い事やっていましたが、その合間になぜか笑いながら例の市議の話を出して「いじっていた」坂上忍が感じ悪かった。

さらにそれをわざと誰かに振るので、受けて答えた弁護士やタレントさんの、迎合しているかのような姿が「いじめ」に見えてしまうのだ。

そこにいない人をイジって、誰かに話を振って、それに答えてしまって、さらにそれをみんなで笑う。この構図はいじめだと思う。

坂上さんは、「イジる側」は向いていないと思う。

イジっているつもりでも、先に答えを求めているのがわかってしまうので

強要しているようにに見える。そこがとてもヒヤヒヤするのだ。

それと、仲が良いからこそやっているのでしょうが、時々見かける野々村真さんへの振りがひどい。

野々村さんに対して質問をして、答えさせない。という「オチ」に使っているのかもしれないけれど

それが毎回だったりすると、彼の意見は「聞かない」「無視」というスタンスになっていて、もはや笑えない。

『バイキング』はワイドショーと言うよりはバラエティーショーなのだけれど、

扱っている題材がワイドショーネタなので、話題によっては気をつけないといけないはずなのに

そこが曖昧になっているんだと思う。

面白おかしくイコール楽しく賑やかに。ではない。

パネラーの人たちに、専門家や弁護士などを並べているのに、その人たちの話しも揶揄することも見られる。

昨日は、真面目に話していた離婚カウンセラーの方に、CM直前に「ところで、楽屋と顔が全然違いますよねぇ〜。」とメイクの濃さを突っ込んでいた。

そしてそれが、「オチ」となってみんなが笑ってCMに入る・・・・

それを狙ったんだろうけれど、気持ちの良いものじゃない。

別に女性の厚化粧を笑いに変えたってかまわないけれど、相手はタレントではなく専門家、

そして専門のことを話しているのを遮ってまでそこで笑いに変える必要はまったくないと思う。

そういった、ほんのちょっとのズレた感覚が重なって、ああいう番組になってしまっているんだ・・・と改めて思って見てしまった。


他のワイドショーも最近似たようなものだけど。

コメンテーターが直接厳しいことを言わなくても、VTRを使って誘導的なメッセージを送り続けるナレーションも、聞いていて気持ちが悪い時がある。

どうしてこういう番組ばかりになっちゃったのかなぁ。

ワイドショーってもう少し下世話で、ちょっと笑える程度の品のなさがあるくらいがちょうど良いのに。

それに、昔は芸能人の豪華結婚式とか、皇室の話題とか、一般人が憧れるような話題も豊富で、見ていて幸せな気持ちや羨ましい気持ちになることも多かった。

最近は、それが逆の感情を煽る話題ばかりになっている。

なんだかネタがセコイ。

わざわざ悪口や、怒りの感情や、人間の負の部分を煽るような話題で炎上番組つくるのはやめて。

それを朝から昼、午後までずっと流し続けていたら、無意識に「イジる」と「いじめ」の境界線の曖昧さが植えつけられてしまう。というかすでにそうなっている。

「イジる」のは芸人さん同士にまかせるべき。

「司会業」を本職の「司会者」ではなくて、芸人やタレントに任せることが増えたことにも原因があるのかもしれない。



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posted by ゴジム主婦 at 09:02 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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