はじめは淡々と、期待せずに・・・観る事にしていた朝ドラ『ひよっこ』ですが
このところの急展開には、淡々とは観ていられなくなっています。
先週末から今日の、土日またぎの父との再会シーンは、15分ずつめい一杯使っての展開でした。
しかもこれまでの「ひよっこ」のイメージとはまるで違う、カメラワークも朝ドラらしからぬ雰囲気で、朝の時間の15分とは思えない時間でした。
お茶をすすりながら・・・・化粧しながら・・・なんて観ていられず
思わず手を止めてテレビの前に座って集中してしまった・・・・。
そういえば、島谷くんとのお別れのあたりからもすでにシーンや展開が変わってきていたように思います。
そう、ちょうどみね子が20歳を迎えた辺りから・・・・。思わず自分の同じ年代の頃を思い返したりもしました。
4月から始まって4ヶ月、気がつけば後半だったのね・・・。
ここまで来て振り返ると、ストーリーの舞台と共に、ドラマの展開が何段階かになっていて
そのステージごとに色合いの違いを感じるドラマになっていると思う。
茨城での家族の生活や学校生活から、上京して乙女寮での暮らしや仲間。
すずふり亭とあかね荘、そして父との再会。
朝ドラは半年ある中で、主人公の年代が変わったり年をとったりするのでその辺がわかりやすいものが多いけれど、
『ひよっこ』は急な時代変化がない分、日々観ている時にはわかりにくい。
けれど振り返ってみるとちょっと懐かしく楽しめるようなシーン展開になっているようにも思う。
それは、最終章にどう行き着くか、最終回がどうなるのかで違ってくると思うのだけれど
物語の着地点によっては、また最初からみね子の青春時代、成長を振り返りたい〜と思わせてくれるドラマになるんじゃないか・・・・と
じわじわと期待してしまっています。
私は、これといって大きな事件や素晴らしい人物像や感動物語だけがドラマ面白さではないと思うので
こういった、普通の人たちの日常を描いているドラマはとても好きです。
その中でもそれぞれに何かを抱えていたり、思いがあったり、笑いながら日々を過ごしたりする群像劇はいろいろな思いを疑似体験できる気がします。
『ひよっこ』は登場人物がかなり多いので、多くのキャラクターを持て余し気味、にもみえる。
あれ、そういえばあの人どうしてるのかな?と次々と思ってしまうと、物足りなさも感じるけれど
もしかして、それも作戦?と思わせるくらい、キャラクターのバランスは取れている気がするのです。
だって、実生活の中でも自分の周りにはそれくらい多くの人間関係が通り過ぎて行くわけで
その関わった人全てと濃厚に接していくわけじゃないし、常に連絡を取り合う訳でもない。
みね子を中心にして、そういうリアリティをワザと作っているのかはわからないけれど
私はそれも悪くはないと思う。
今後、これまでに関わった人たちとの再会や、その後が最終章に向けてうまく嵌め込まれて行くのではないかとも思われますし・・・。
まずは父の実と再会し、今後茨城の家族と記憶を失った実のと新たな家族の再生がどう描かれていくのかが楽しみです。
このドラマを観ていて、私が良いと思うところは昭和らしさ、昭和っぽさを湿っぽく表現していないところ。
みね子の暮らしも本来は、仕送りでほぼ生活費が残らない中、
昭和の貧乏話し〜でお涙頂戴にするのではなく、おしゃれや髪型、歌やテレビ番組や食べ物の様子で昭和を表現している。
細かく突っ込めば、現実味がなくキレイごと。にも見えてしまうかもしれないけれど
湿っぽい昭和回帰は個人的には好みじゃないので、桑田さんのオープニング曲と合わせて
昭和の雰囲気。を楽しんでいます。

